【事例】 ブランク女性よ、負けないで!きっと一歩は踏みだせる

私の親友がとうとうパートさんとしてデビューした。
10年以上専業主婦をしていた、生粋の「ブランク女性」である。
そんな彼女が、なぜパートをすることになったのだろうか。

ブランク女性は生まれるのだろう

そもそも、なぜブランク女性が生まれるのだろうか。
結婚したら、出産したら、仕事は一旦辞めるのが少し前までの考え方だった。
その時代の女性、15~20年くらい前以上に結婚した人というのは、やはりこの考えをもっている人が多い。
まだ職場の制度もままならないところもあったとも考えられるし、夫の長時間動労もあったことだろう。
しかし、最近ではM字カーブもほぼ台形になってきている。
つまり、女性は結婚しても出産しても継続して働くようになってきているのである。

キャリアがあったり、仕事の軌道が乗っていたり、辞める理由がない、それなりの制度を整えている会社であれば、制度を使えるようにはなっている。
それでも、中小企業などはまだまだ制度をうまく使えていない会社が結構あるというのも現状としてあるのも確かだ。
どうしたらいいか分からない、ひとりが欠けると仕事が成り立たないので、新しい人を入れて産休復帰を待たない状態にしてしまう、など。
そのようなスタイルはそろそろ卒業する必要もあるかもしれない。
ただ、会社としても「どうしたらいいのかわからない」という部分も多いだろう。
それにも増して、まず外部の話を聞く暇がない、そんな時間があったら仕事をして売上を立てなければならない。
そんな時間を使うなら、今できることを集中して取り組むべきだということ。
それはごもっともである。
しかし、それでは永遠にこの問題は解決しない。
多少のリスクをとっても、会社の未来を考えればこそ、環境整備や人材の使い方を学ぶ必要があるのではないだろうか。
そして、それは経営者から考えを変えていく必要があるだろう。

それと同時に、両立できる自信がない、あるいは、ワンオペはムリと思い込む女性も多いだろう。
特に事務などはテレワークも難しく、休みと取りにくい場合もあるかもしれない。
実際、仕事を終えてから家事・育児は本当に大変なのである。


仕事を時間までやる、途中のものは引き継ぐ、心残りがあるまま帰宅、子どもを迎えに行く。
子どもはまっすぐ帰りたくない時もあり、公園での遊びに付き合うこともある。
辺りが暗くなってからスーパーへ買い物へ行く。お惣菜で済ますこともしばしば。
ご飯を食べさせたら、すぐお風呂へ入れたいが、騒がしく遊んでいてお風呂に入る気配がない。
引きずりながら一緒にお風呂。母はカラスの行水である。
そして、ひととおり乾かしたら、寝かせるモードで絵本を読む・・・・
お皿洗いしてないや・・・・ということを思いながら、寝落ち。
朝、早起きして食器洗いからスタートする・・・

私の子育てしていた時の話より


私も働きながらの育児は経験したが、ひとりでは育児はできず、母と夫に助けられていた。
一人娘でこれなのだから、複数の子どもがいたら本当に毎日があっという間に過ぎ去るだろう・・・
そして、仕事も子育ても手を抜けない頑張りやの人はきちんとこなそうとすることでしょう。
そして、完璧すぎを求めて、病んでしまう人もいるだろう。それも多様性なのだ。
無理して頑張って、挙げ句身体を壊したら意味がない。
だから、会社や夫からの「早く帰れるのだから、やれるでしょ」のノリの話では到底ないのである。

ブランク女性ができあがる流れ

そのような中で、彼女はここまでどうやってブランク女性をしてきたのだろう。
①居心地のよい毎日を維持したい
彼女は妊娠を機に「仕事を辞める」を選択する。そこからは大好きなお掃除をしたり、庭いじりをしたり・・・疲れたら大好きなコーヒーで一服。
家の中で楽しく過ごすようになる。
そんなことであれば、社会に出るわけがない。
だって、居心地がいい。
夫がそれなりに稼いでいるし、ムリをする必要はないのだ。お子さんも男の子ですこしやんちゃでママっ子な部分もあり、子育ても大変だった。
言い訳はたくさんあったし、仕事したいという感覚はなかった。
②ふいに現れる潜在的な意識
しかし、ふと、家事育児に疲れる時がやってくる。
ちょっと疎外感を感じるようになってきたのである。これはお子さんが小学生になってからであろうか。
「社会に出てみたいな」
私にそんなことを言い始めた。
「でも、やっぱりいいや、今じゃない」
これの繰り返し。
そう、やっぱりブランクがあればあるほど、行動することが面倒になっていくのである。
③私のキャリアコンサルタントのきっかけは彼女だ
そこから私はキャリアコンサルタントの資格を取り、何年も彼女の話を聴き、強引にいろいろなことを言うようになった。
きっと、ひとりでは何もできないので、私と会っている時にひとつのことをやってみるようにしてみた。
例えば派遣登録、履歴書を買う、インスタを立ち上げてみる、などである。
④数々の小さなアクションがタイミングを生む
そんなことをしているうちに、夫の家計状況に危険信号が出てくる。
「働かないといけないかもしれない」
ここで少し拍車が掛かるようになる。
しかし、今まで小さく動いてきたことがあまり実を結ばず、本当にこれでいいのか疑問を持つようになっていたので、私の話は半分くらいしか聴かないようになっていた。
それでも、今年中には決めたいというところまで、気持ちが本格化し、自分の中で意思決定をしていたので、私はもう何も言わないようにした。
そんな頃、彼女から連絡が。
「仕事をすることになった。接客業」
なんと嬉しい!
ほんとうにおめでとう!
心からうれしく思ったのであった。

彼女の選んだ道

最近会った時に彼女が言ってくれた。
「おおたが毎回会うたびにいろいろ言うから、結局仕事が決められたんだと思う。感謝してるよ」
こんなうれしい言葉はあるだろうか。
私は彼女がきっかけで、キャリアコンサルタントを目指したと言ってもいい。
もっと、別のきっかけもあるけれど、きっかけのひとつであり、優秀な彼女を社会に出したいという目標をひとつ持っていた。
それが達成されて、本当にうれしいのである。
パートという選択ではあったが、社会に出て、お金を稼ぐということは、やっぱりすべての人がチャレンジしてみることだと思う。
生きるために、好きなことをするために、お金は必要で、そのお金は誰かに頼るのではなく、誰もが平等に手にする権利があると考えている。
そして、女性だからなどは関係なく、「自律」するのだ。
さらに「楽しく」働けたらもっといい。
まだまだ私も勉強中の身ではあるけれど、この事例は私の中で最高の出来事だったので、一生忘れないだろう。
たとえ、やっぱり向いてないわと言って、辞めたとしても、この一歩は絶対将来の糧になるはず。
私は、この先も親友として、同士として、彼女をずっと応援していく。

ブランク女性よ、きっとあなたも一歩は踏み出せる

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LINEでやりとりしてから、「やはり相談は結構です」と断られる経験もしています。
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それがまず第一歩、ですから。

企業は比較的ブランク女性にも寛容になってきている記事も出ている。
自信を持って、外に出る準備をしていきましょう。
https://www.hrpro.co.jp/trend_news.php?news_no=1981

この記事を書いた人

ピーキャリおおた

ピースキャリア代表おおたです
千葉県野田市在住
自己分析支援を中心に、就職・転職支援をしています。
マルシェではワンコイン相談、イベントではワークショップを開催してます。
友だちのように気軽に相談できる環境づくりを心がけている、キャリアコンサルタントです。